船穂の大地

私達は、岡山県倉敷市の船穂鶏尾(ふなおけいお)地区で、マスカット・オブ・アレキサンドリアという品種のぶどうを栽培しています。

土はさらさらでもなく、かといってネバネバもしていない。
ちょうどその中間のほろほろ、砂じょう土と呼ばれる水はけの良い土質が特徴です。
決して収穫量は多くはありませんが、実の中に甘みと香り、すべてがぎゅぎゅっと凝縮された美味しいぶどうが育ちます。

「晴れの国」とも言われるほどに、雨が少ない岡山県。
日照時間とその光量も日本随一。
食用ぶどうの産地としてはこれ以上の良い土地はなかなかありません。

しかし、近年には栽培を断念する農家が増加し、放棄されたぶどうの温室が目立つようになりました。
せっかくの素晴らしい場所と設備をこのまま放っておく手はありません。
そこで、使わなくなった温室を借り受けて、ワイン用のぶどうを有機栽培するようになったのです。

瀬戸内海をのぞむ、風通しの良い、南向きの丘で育まれたぶどうは天下一品。
この大地と瀬戸内の太陽の恵みがあるからこそ、他に類をみないぶどうが生まれるのです。