ワイン
滋味なる葡萄の恵み、果実の夢。
「颯-SOU-
PINKIE 2022」
内容量 750ml
アルコール分 8.5%
マスカット・オブ・アレキサンドリア 45%
マルサンヌ 30%
ソービニヨンブラン 15%
シュナンブラン 10%
日本ワイン

味わい

色調は赤みがかった麦わら色。香りはプラムや桃、ネクタリン。ヨーグルトのような酸が口の中で広がり、まるでピ〇クル。バターやローストしたナッツ、バニラのニュアンス。心地よい苦みと塩っぽさがあり、時間を置くと酸が丸みを帯びてきます。秋の夜長と、果物やフレッシュチーズのお供に最適です。

醸造法

マスカット・オブ・アレキサンドリアを3日間ピジャージュし、3週間マセラシオン。その後、葡萄を取り出し搾汁。ソービニヨンブラン、マルサンヌ、シュナンブランを収穫後プレス。それぞれ9か月間、樽発酵。熟成ののちに瓶詰め。今回は2021年と同じ醸造方法で瓶詰めを行ないましたが、初めて買ったコルク打栓機にトラブルが起きて修理に時間がかかり、アッサンブラージュされたタンクで1か月待ちました。その間に酸化して、瓶詰め時ワインはピンク色をしていました(現状は麦わら色)。その酸化したニュアンスが乳酸を蓄えて良いバランスになり、この状態を飲んでもらいたくて急きょリリースしました。
※ピジャージュ=ワインの醸造工程で、発酵中にタンクの中で足踏みし、果皮を多く液体と触れさせること。 ※マセラシオン=ぶどうを漬け込んでワインを醸造すること。 ※アッサンブラージュ=異なるワインを混ぜること。

ぶどうのこと

GRAPE SHIP 二回目の醸造となる2022年は、梅雨の期間が短かったため例年になく天気が良く、健全なぶどうができました。ソービニヨンブラン、シュナンブラン、マルサンヌの三種類にマスカット・オブ・アレキサンドリアを合わせ、GRAPE SHIP らしいワインに仕上がりました。

ワインラベルのこと

風の吹く様を意味する漢字を名前に採用したこのワイン。文字の意味のまま、春から初夏に吹き抜ける、心地よい風を感じる爽やかな仕上がりとなりました。ラベルデザインは、アートスペース油亀さん。風の気流のなかで翼を広げ、空を駆けぬけていく鳥は、ぶどうの枝をくわえています。様々な場所や地域。ひいては空を超えて海を超えて、世界各国、異国の地へ。岡山県で育まれたぶどうから生まれたワイン「颯」が、この鳥のようにどこまでも羽ばたいていく。そんな願いと未来への展望が込められています。今回の SOU PINKIE は、児島「王子が岳」の朝焼け色に染まる空をイメージした限定ヴァージョン。淡い酸味と心地よさを表現しています。

船穂の大地、太陽の恵み

私達は、岡山県倉敷市の船穂町鶏尾地区で、マスカット・オブ・アレキサンドリアという品種のぶどうを栽培しています。土はさらさらでもなく、かといってネバネバもしていない。ちょうどその中間のほろほろ、砂じょう土と呼ばれる水はけの良い土質が特徴です。決して収穫量は多くはありませんが、実の中に甘みと香りがぎゅぎゅっと凝縮された美味しいぶどうが育ちます。「晴れの国」とも言われるほどに、雨が少ない岡山県。日照時間とその光量も日本随一。食用ぶどうの産地としてはこれ以上の良い土地はなかなかありません。しかし、近年には栽培を断念する農家が増加し、放棄されたぶどうの温室が目立つようになりました。せっかくの素晴らしい場所と設備をこのまま放っておく手はありません。そこで、使わなくなった温室を借り受けて、ワイン用ぶどうの有機栽培を開始。2021年には醸造所も完成しました。瀬戸内海をのぞむ、風通しの良い、南向きの丘で育まれたぶどうは天下一品。この大地と瀬戸内の太陽の恵みがあるからこそ、他に類をみないぶどうが生まれるのです。

GRAPE SHIPワインを
美味しく味わうために

醸造では、ワイン本来の香りや味わいを最大限に引き出すため、「無濾過」で瓶詰めをしています。そのためボトルの中には大小の澱や濁りが含まれます。これらはワインに旨味が詰まっていることの印であり「美味しさが見える」状態であると言えます。大きい澱が多く見られるワインもございますが、すべてぶどう由来の成分や酵母が固着したもので、ご飲用いただいても問題はございません。気になる場合は瓶底に静かに沈めて、澱が入らないようにゆっくりとグラスにワインを注ぎお楽しみください。
GRAPE SHIP のナチュラルワインは、製造から販売まで温度管理しております。お買い上げ後は気温の変化などによる品質の劣化を防ぐために、14度以下の冷暗所で、ボトルを立てたまま保管するのがおすすめです。ワインセラーがないご家庭では、冷蔵庫の野菜室で保管すると、美味しく味わえる期間をより長く保つことができます。